ad:techで全広連夏期広告大学スペシャル「広告新時代Vol.3:ソーシャル・メディア時代のコミュニケーション戦略 最新事例紹介と研究」を聴講してきました。今回は3つめ電通 廣田周作氏「リアルタイムマーケティング~お客さんの今をつかもう!」
■講演テーマ・講師プロフィール
「リアルタイムマーケティング~お客さんの今をつかもう!」
廣田 周作氏
株式会社電通
ビジネス・クリエーション・センター
事業コンサルティング部
コミュニケーション・デザイナー
渡辺英輝氏
Twitter Japan 株式会社
ヘッド オブ ブランドストラテジー
■Twitter大好きな廣田氏
- 企業のデジタルシフトを担当
- 元NHKのディレクターで2009年に電通入社
- Twitterが大好きでいつも仕事の後に解析していた
- 突然Twitter社からお呼びがかかり、そんなに好きならとAPIなどの提供を受けた
- リサーチの仕事から、最近はクリエーティブな仕事も
■広告とは多くの人の注目を集める行為
- 接触するチャネルの増加~情報量が膨大になったため一斉に注目を集めることが難しい時代に
- アテンション エコノミー
- みんなバラバラの方向を向いている
- 昔は単純だったので、広告も出しやすかったし効果もあった
- みんなが注目してくれるポイントが難しい
- 広告枠の価値が相対的に下がっている
- うまくターゲティングして人に届けるためにどうやって捕まえるかがポイントに
■エンゲージメントって何?
- エンゲージメントのはじまりは目線があうこと
- 時間を共有し、お互いの存在を気にすること
- アイドルおたくはライブ中にアイドルと目が合うことを「レスがあった」という
- さまざまな瞬間の中から「目線が合うその瞬間」を捉えることが必要
- 昔はシンプルに8時に集合してくれていたが今はもう無い
- 今、チャンスはモーメントに宿る
- インサイト(洞察)にはユーザーインサイトやメディアインサイト等がある
- モーメント・インサイト…このブランドはどの瞬間に興味もたれているのか
- どういうタイミング?、どういう文脈?、を丁寧にみつけていく
事例:サッカー香川のドルトムント初ゴールの瞬間
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KAGAWAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA bvbscf 2-0
— Borussia Dortmund (@BVB)
- 香川選手が初ゴールを決めた瞬間、ドルトムント公式アカウントのゴールツイート
- 17000近くのRT反応があった
- みんなで現場を目撃した、目があった瞬間
- このゴールを試合終了後の4時間後にツイートしても遅い
- この瞬間をきちんとおさえられたこと
- すべてがリアルタイム化してきている
事例:スーパーボールで停電がおきた時のOREOのツイート
Power out? No problem. pic.twitter.com/dnQ7pOgC
— Oreo Cookie (@Oreo)
- You can still dunk in the dark
- 企業がリアルタイムをどう捉えるか
■モーメントを味方に付けるには?
- いままで代理店は調査会社の定量調査で判断していた
- これからはもっと細かく目線があう瞬間をみつけることが必要
- リアルタイムメディアとしてのTwitterが相性が良い
■Twitterジャパン渡辺氏、なぜTwitterへ入社したのか?
- 14年間 代理店に在籍していた
- Naked Communications Tokyoでストプラを3年
- ビーコン コミュニケーションズ株式会社に10年近く
- Twitterの直前にはAKQA 東京オフィス立ち上げ
- 3ヶ月前にTwitter入社
- メディア側への転職のきっかけ
- PC→モバイルの流れからモバイル上でのマーケティングが重要と考えた
- CDは売れないが、フェスは流行っている
- テレビも録画が普通になってきている
- その瞬間楽しめるものに価値を見いだしている流れ
- いまなにが起きているかという部分に強みあるのがTwitterだと考えた
- Twitterが広告ビジネスはじめたのは1~2年前
- 現在ではリアルタイム性を活用した広告がでてきている
- このあたりにおもしろみを感じて入社した
■Tweetの中に見えるモーメントにはどんな種類がある?
- Everyday
毎日の習慣の中で投稿されるツイート
毎日24時のおめでとうツイート
毎日の仕事の通勤や残業
生活の中でも傾向、形式がでてくる
- Reactive
ブランドとユーザーの間で積極的に関係性を構築
BEST BUYが実施していたお客の質問に答えますキャンペーン
寄せられる声にどう対応するのか - Campaign
広告キャンペーンに連動したツイート - LIVE
事件やイベント
テレビ番組放送直前の待機ツイート
年末の年越し
■モーメントはどういう瞬間に発生する?
- 視点は分散しているが、みんなスマホを見ている
- スマホは生活とも密着している
- スマホを開く回数:110 times a day @アメリカでの調査
- 1時間に5~6回は見ている計算になる
- 110回中に如何に自社のビジネスが入っていけるか、見てもらえるか
- うまいタイミングで入っていける隙間を見つける
#RightMessage 適切なメッセージを
#RightAudience 適切なユーザーへ
#RightTime ちょうどいいタイミングで
- プッシュされてくる情報はうざい
- いつもらうときもちいいのか
- アチーブメントデザイン
- 普段はファーストフードのチケットもらうとうざく感じる
- ゲームクリアの瞬間におめでとう!チケットどうぞ、だとうるさくない
- ゲームのSDK クリア時に配信されるようなしくみ
- タイミングがずれると嬉しくない
- わかってるねというタイミング
■モーメントを正しいタイミングで捉えるには?
- どのタイミングでラブレターを渡せばいいのか
- つたないメッセージでもタイミングが良ければはねるかもしれない
- ビッグデータをどう集めていくかにヒントがある
- 人として変わらない価値観「心理学」は変わらない
- ビッグデータは感情・行動のデータ
- Insight = Psychology × Big Data
- 根幹となるインサイトが 次のレベルにいけるかどうか
インサイトをビッグデータだけで判断するのは×
データ野郎にはなるな - Right Timeを狙うには 心理学×ビッグデータの両立
コミュニケーションデザインする上で重要
海外の事例をもってきてもそのままいくわけではない
日本の文脈にあわせることが重要
■Right Messageを送るには
- 自分たちのブランドがどういうストーリーを持っているかを理解する
それを理解した上でのビッグデータの活用
リテラシーのようなもの
- 企業理念に立ち返ること @渡辺氏
理解した上で企業として入っていくのがいいかどうかを考える
ブランドにあっているのか、どうか - ストーリー × データ
データがあると確実な判断基準ができる
主婦の共感を得ている「あさいち」では視聴者のメールやFAXを読む部隊がある
アナログなビッグデータ解析
お客さんの声を拾い、今なにが受けているのかを把握する