Webディレクターの中尾です。今まで提案書や資料に絵を描くことはあったのですが、絵を活用できる新しい領域を探していたところ、まさにっというオファーをいただきました。5/21〜22にお台場で開催された「Volkswagen Day 2016」、その中で開催されるオーナー座談会「Our Volkswagen」で、でてくる意見やアイデアを絵にまとめていくというグラフィックレコーディングの仕事でした。絵を描くことをもっと活用したいと考えていたところにうってつけな依頼いただいたので、経験はないですがぜひぜひ!、と担当させていただくことになりました。
準備編:まずは先輩にすぐ電話!
とは言えグラフィックレコーディングをした経験はゼロなので、必要な道具からなにからわかりませんでした。そのため打ち合わせ終わってすぐに元同僚の玉有師匠にメッセージしてお電話して相談することに。玉有さんは徳島を拠点にグラフィックファシリテーターやデザインのお仕事されていて、グラフィックレコーディングに必要な道具から、描く上でのコツ、注意点など教えていただきました!ありがたし…。その結果、今回は以下のようなアイテムを用意することにしました。
練習編:なにはともあれ描いてみる
今回は座談会自体の司会兼ファシリテーターは別にいたため、出てきた情報を絵にまとめることのみに集中できる状況でした。なので私が担当するのはグラフィックファシリテーターではなくグラフィックレコーダーとしての役目でした。まずは打ち合わせの場で、座談会の内容やテーマ、流れを聞きながら全体の絵のフレーム案をその場で考えて描いてみました。車についての座談会なので、道路をタイムラインのようにして、そこに走っている車やまわりの景色などを全体の絵のフレームとして使ってはどうだろうという案を提案し、こちらですすめることとなりました。
模造紙の大きさに描くことに慣れるため、週末に模造紙を持って帰り、家の壁に貼り付けて練習してみました。机に向かって椅子に座り絵を描くのと、壁に貼った紙に描くのとではたいぶ感じの違うものだと実感しました。
またペンの太さ、文字の大きさ、いつも描くものの大きさなどがなかなかしっくりこないので、なんども描いて調整してみました。あと紙の下のほうに描くときは椅子がないとだいぶ中途半端な中腰体勢になり、足腰にくることも実感できました。すぐに椅子の用意を追加オーダーしました。
イベント数日前にクライアント先でリハーサルが行われましたが、普段はなかなか人前で描くこともないので、程よい緊張感でしたが、描く流れや全体フレームを決めていたため無事にリハーサルを終わることができました。
イベント前日に会場の状態や道具類、当日のスケジュールなども確認し、とうとうイベント当日になりました。
実践編:本番は頭と手がフル回転っ
とうとう本番。全体の会は司会兼ファシリテーターが進行、情報の整理は左ホワイトボードで、絵議事録としてのまとめを私が担当という分担でしたので、情報をまとめる絵ではありますが、絵としての仕上げるほうへ比重を置くことができました。描く絵の全体の流れは決めていましたが、座談会からでてくる意見やアイデアはどんなことが、どれくらいの量がでてくるか全くわからないので、余白を維持しつつ描き、後追いで間を補完していくような流れで進めました。
長い文章を書くのではなく、できるだけ要点となるキーワードの部分だけを描くようにしました。長時間の座談会でしたが、間に休憩やランチ休憩があったので、その間に遅れた分を取り戻したり、余白ににぎやかしの絵を描くことができました。途中描く手が遅れ気味になり焦ることもありましたが、おおむね楽しい気分で取り組むことができました。よかった。
完成編:まわりのイラストを追加、色塗って完成!
完成した絵は模造紙横✕2枚の大きなサイズ。最後にちょっとスペースあまってしまいましたが、終始楽しく描き続けることができました。色数を多くすると不慣れな自分にはコントロール不能になってしまうので、基本は線画1色にアクセントカラーとしての黄色。そしてすこーしだけ立たせたい部分に、グレーを使って影をつけてたたせるような設定にしました。この水性マッキーの灰色が渋谷ロフトにも渋谷ハンズにも売っていないというなかなかレアな1色でした。でも大活躍。できあがった絵はこちらです。
休憩時間や座談会終了後にも、余白部分にもっと絵を追加できる時間はあったのですが、なんだか思うように描くものが思いつかず、かろうじて右下におサルと息子のゴロ寝絵を追加して、無事お役目を完了いたしました。
最後にいろいろメモ
- マッキー派?プロッキー派?水性のグレーはなかなか売ってない
- 太い方のペン先は扱いが難しい、慣れが必要
- マスキングテープで模造紙とめたら剥がすときにビリビリなった
- マグネットもずらしてるうちにどんどん汚れてきた
- 文字間違えて描いたときの対応策を考えておかねば
- 白シール貼ろうとしたが、目立ちすぎでやめた
- 結局修正液で1箇所なおした
- タイトルや見出しなど、目立たす文字の書き方バリエーションもっと必要
- ロードマップ式以外のタイプはどんなのがあるか
- グラフィックレコーダーの実演を見てみたい
- もっと描いてみたい
- 楽しい、貴重な機会ありがとうございました!
- 玉有さんありがとうございました〜
- イラストを活用できる領域を今後も模索していきます