一般社団法人at Will Workが開催する「働き方を考えるカンファレンス2019」が2019/2/20に虎ノ門ヒルズで開催されました。過去〜これからの働き方を、場所、制度・文化、法律、企業、雇用などの切り口から、50名近くのスピーカーが登壇してひも解いていく大きなカンファレンスでした。始めから5年間のみ開催と決められていて、今年はその3年目。セッションのグラフィックレコーディングは今年もグラフィックカタリスト・ビオトープ(GCB)が担当することになり、そのグラフィッカーの一人として誘っていただいたので、喜んで参加してきました。そこで気づいたことなど、忘れないうちにメモっておこうと思います。
働き方を考えるカンファレンス2019「働くをひも解く」
~これまでの100年、これからの100年を再考する~
日時:2019年2月20日(水) 10:00-20:00
主催:一般社団法人at Will Work
場所:虎ノ門ヒルズフォーラム(虎ノ門ヒルズ森タワー 5F)
今回の背景とチーム体制
カンファレンス KEYNOTEでat Will Work理事の藤本さんより、続けていくこと / 変えていくことの話があり、カンファレンス自体のやり方、会場、スピーカー陣もどんどんよくなるように変えていることが伝えられた後、GCBのタムカイさんから、今回はグラレコもアップデートしてデジタルでグラフィックレコーディングをやります!ということが会場にアナウンスされました。私もデジタルでのグラレコをほとんどやったことがなく、今回のチームの中にも初めてデジタルでやる方も多かったのですが、今回はそれがチャレンジとなりました。
- 今回はiPadとapple Pencilを使ったデジタル・グラレコ!
- 広いホールAの全面モニタは400インチレベルの大画面✕2っ!
- KEYNOTE ✕3を含めて、全15セッションのボリューム
- BREAKOUT SESSIONはホールA / Bで同時進行のため二手に別れて
- すべてのセッションのポイントを抽出したボードはアナログで
- GCBメンバー + 助っ人3人でグラレコ対応
テンプレ共有とカラー設定で仕上がりキレイ
今回GCBチーム+助っ人3人での対応でしたので、仕上がりを揃えるために最低限のテンプレートとなる部分や、使うツール、使うペンの種類などを事前の打ち合わせで話て決めていきました。またキーカラーや使う色についても話し合い、最終的にはキーカラーと、あとはセッションカテゴリにそれぞれ色を割り当てて、それを使ってグラレコすることとなりました。ただでさえグラフィックレコーディングは人によってさまざまな書き方ややり方なので、ここをしっかり決めておくことでチームでやるグラレコ全体がとてもまとまったものになりました。キレイ!
チームでやるとノウハウ共有できて、そして楽しい
いつも一人でしかやったことがなかったので、チームでグラレコ対応するのが初めての体験でした。ただ、これには本当に良いことばかりで、今回はProcreateというiPadアプリを使うことになったのですが、これを使うテクニックひとつにしても質問したらすぐに誰かから返ってくるので、とても素晴らしかったです。あとはやはりイベント1つをやりきる文化祭のような楽しさもありました。
ファシリテーター大事、一番大事
ただグラレコするだけだと、描いたものがカンファレンス後にどのように使ってもらえるのか、どれだけ意味を出せるのかが重要ですが、今回はGCBタムカイさんが主催者とがっつり組まれていて、グラレコする席は特等席のスピーカーのど真ん前、表示するモニターはホールの前面の大きな400インチレベルの大画面、できあがったグラレコはすぐにデータとりまとめて会場ロビーでの表示やSNSへのリリースにも、アフターパーティーの場でも前面の大きなもにたに出来上がったグラレコ表示、とグラレコする環境や、その活用まで完全にできあがっていて、これは主催者側とのちゃんとした信頼関係だとか、進行のやりとりを組まれていないとできないことなので、ファシリテーター大事、一番大事と再度強く思いました。
メイン・サブ制で初めてでも安心
今回デジタル・グラレコが初めてということと、体験したことの無いような大画面への表示ということもあり、書き出しはじめはやっぱり緊張してPencilがいつも以上に画面上をツルツルしました。なので今回は1セッションに対してメインの1人がデジタル・グラレコをするのですが、横にサブとしてもうひとりが座る、メイン・サブ制で対応となりました。すこしでも緊張をほぐしたり、トラブルあったときに対応したり、あとはセッションの内容理解を補完しあうためにキーワードをメモったり、残り時間を伝えたりと協力できました、よかった。あと同じグラレコする人の描きっぷりを、すぐ真横で見ることができるのもとても楽しかったです。
デジタルだと大勢に、すぐに、あちこちで共有できる
筆の震えも見えてしまいそうな400インチレベルの大画面2つにリアルタイムに表示できて大勢の方がそれを見れること、できたものをすぐにデータ化して共有〜表示できること、事前に登壇者の写真をトレースして似顔絵作っておけること、間違えた文字もすぐ修正できること、デジタルならではの表現や色塗りができることなど、デジタルならではのメリットもたくさん感じました。そのうち、やろうと思えばその場にいなくても、遠隔地からも実現可能になるかもしれません。または同時に2人3人のグラフィッカーが同じキャンバス上に描いていくようなことも、ツールが整えばすぐ実現できそうです。さらにそこに聞いているかたや、あとで見た方たちが、自分の感情だったり、コメントだったりを埋め込んでいけると、とても双方向なツールにもなりそうです。
動画書き出しで話の流れも見える
今回のProcreateでは、描いた軌跡をすべてコマ撮りしてくれるおそろしい、すばらしい機能があるのですが、今回はこの動画も書き出しかたをあわせて活用しました。カンファレンス後のアフターパーティー会場で前面に大きくプロジェクターで表示したり、公式Facebookアカウントから発信するのに目を引くこの動画を使ったりしていました。特にいいなと思ったのは、描いた順通りにどんどん再生されていくため、話の流れが見える化されている点でした。たまに自分が描くグラレコはどう読み進めたらよいか順番がわからなくなるくらいレイアウトがごちゃごちゃになるケースがあるのですが、これも動画にして描いた順に表示されていくと、また違った感じ方、見てもらい方ができます。
自分が担当して描いたグラレコはこちら!(補正版)
午前中はサブのみで午後イチでメインを担当しましたが、サブで慣れたから大丈夫だろうと思ったら、開始直後のペン先がものすごいよろけて文字の線がぐんにゃりして慌てました。紙のグラレコだといつも最後紙の隅っこに、グラレコ担当わたしと名前を書いていた(売名)のですが、今回はそんな余裕もなくワタワタと完成した静止画と動画を格納フォルダに置いてしまっていました…。ですが、あとで追加修正できるというのもデジタルのいいところ、さっき名前を追加して書き出しておきました。デジタルすごい。自分が描いたもの以外のグラレコ動画もat Will WorkのFacebookページに上がっています、ぜひ要チェックください。
13:25 ~ 14:10「働く環境・場所」をひも解く【A】
坂口 英治氏(シービーアールイー株式会社 代表取締役社⻑兼CEO)
鈴木 秀和氏(株式会社アトラエ 取締役CFO)
林 亜季氏(Forbes JAPAN Web編集部 編集長)
15:15 ~ 16:00「働く環境・場所」をひも解く【B】
神崎 明子氏(日刊工業新聞社 編集委員)
鯨井 康志氏(株式会社オカムラ フューチャーワークスタイル戦略部)
土谷 貞雄氏(株式会社貞雄 代表)
感想と今後
- デジタル・グラレコの選択肢
紙とペンの描き味も大好きなのですが、デジタルも使い勝手がよすぎてとても楽しい。会の規模、内容、場所、使う用途などに合わせて、どちらがよいかを選択肢として増やしていければ!デジタルグラレコもどんどんやってみたいです。 - 働き方のアップデートできるとこないかな〜
グラレコしながら当然自分も働き方セッションを聞いていたので、自身の働き方やオフィスどうあるべきか、キャリアどうしたもんか・・などについても考えさせられました。キャリアの大三角形を自分も作らねば! - 事前にどこまでインプットできるか…
ディスカッションのセッションが多く、どういう話が展開するのか全くわからないままでのグラレコでしたが、モデレーターと質問される項目だけでも事前にすり合わせすることができたら、グラレコも構造をまとめやすくなるかも - チームでのグラレコまたやりたい、すぐやりたい
いっつもひとりグラレコだったので、今回の経験はとても楽しい & 勉強になることばかりでした。仕事でもプライベートでもグラレコをやっていますが、一緒にタッグ組める人やチームを自分もつくってみたいと思いました。 - GCBみなさん + 助っ人みなさん、本当にありがとうございました!